新「上日の丸弁当」(NEW JO HINOMARU BENTOU)

 自分の中で今回は流行りの「昆虫」を配合に使えないかと様々情報を集めておりました。その中でも古くから日本で使用されてきた「シルクワーム」さなぎ粉末を選択しない手はないだろうと考えました。さなぎ粉の素晴らしいのはたんぱく質が55%を超えバリン、メチオニン、フェニルアラニン等の必須アミノ酸を多く含みます。そして非常に脂質が多くその中でもn-3系α-リノレン酸を多く含みます。淡水エビにおいてはn-6系を多く要求する傾向がありますがリン脂質と共に抱卵に深く関わる大事な要素の一つであると言えます。
 前述した通り淡水エビにおいてn-6系脂肪酸やリン脂質は大豆粉に多く含まれ淡水エビにとって成長はもちろん卵巣成熟には必須栄養素と言えます。その為脱脂されていない大豆粉を我々は配合に使用します。
 甲殻類は自らステロールを生合成できません。その為エサとして与える事が必須である事が分かっています。これは脱皮ホルモンをはじめ性ホルモンや黄体ホルモン、副腎皮質ホルモンなどの前駆物質として重要な役割を果たします。これらが正常に機能する事により脱皮不全が改善されたり抱卵時に脱皮を抑制したり様々な恩恵が得られます。逆に、これらが不足すると脱皮不全や脱卵を起こす原因となります。
 もう一つ、乾燥ハエ幼虫粉末(イエバエ)を配合しました。面白い事に蚕もハエも国産です。シルクワームは昔から絹を作る為に利用されてきた歴史がありますのでさほど珍しくはないかと思います。釣り餌や錦鯉のエサとして古くから利用されてきました。ハエというとアメリカミズアブが一般的ですでに他社製品でも使用されています。一般的な飼料と比べ増体率が高く感染症に対する防御性の向上などが見られるそうです。昆虫の幼虫の中には抗菌、殺菌作用をもつ物質を分泌し体を守っているものがいます。ハエもまたその中の一つであの汚い環境から自分の身を守るために抗菌たんぱく質を分泌し外界から守っているそうです。
 錦鯉へハエさなぎを配合したエサを与える事で白血球貪食能が賦活化されることが分かっており、初期の生残向上に寄与しているとされています。エビに対してどうなのかは未知ですが感染症に弱いエビの生残向上が見込まれればとの思いから配合させていただきました。アミノ酸が多く含まれ、リン・カルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラルも豊富に含み水棲生物に対し嗜好性が非常に高いのが特徴です。
 もう一つ追加で配合したのがココナッツパウダーです。東南アジアでは小エビを捕るのに利用されています。植物性油脂が含まれエビもそれが自身にとって必要であると分かっているのでしょう。脂肪酸を多く含みビタミン・ミネラルに優れます。

 以前の日の丸弁当との変更点はシルクワームさなぎ・ハエ幼虫、そしてココナッツパウダーを追加。植物性発酵蛋白は抜きました。以前からの配合を基本(←詳しくは過去記事をご覧ください)として上記原料を追加、いずれも基本を崩すことのないよう大量配合ではなく適量配合にとどめ、その小さな変化で感染症への耐性や抱卵、そして稚エビの生存率の向上を少しでも目指ざす事ができればこの上ないと考えます。
 新しい上日の丸弁当は動植物性の脂肪酸をバランスよく摂ることができ抱卵と成長に大事なリン脂質、様々なホルモン分泌を正常化し脱皮不全、脱卵を防ぐ事を目指します。又、免疫賦活作用により生残向上を目指す機能性シュリンプフードです。


☆製品種別☆
上日の丸弁当 20g セキュリティボトル入り JANコード:4573236560014
上日の丸弁当 50g ジッパー付きアルミ遮光袋入り JANコード:4573236560021
粒形状:約7mm×7mm板状


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