シュリンプフードの中身

餌に使用されている原料にも理由があり配合されています。
魚用であればその魚類向けの配合であり、アワビの餌はアワビ用の餌でありエビ用の餌ではありません。もちろんの事、私の製造しているエサも配合意味を考え設計、工場にて製造した物を製品化しています。現在出回っている物も残念ながら全てがオリジナルで製造された物ではないようです。出来合いのアワビ飼料や水産飼料、海藻肥料がエビ用として売られている物も存在します。メダカ用であればウナギ飼料の詰め替えやふすま・黄な粉・糠などの粉末を混ぜ合わせてメダカ用であると、配合の均等性が全くとれていない物は小さなメダカには偏りがありすぎて良いとは言えませんし熱処理を行っていない自作物は雑菌の宝庫となり得ます。
そもそも飼料の製造は錦鯉が基準となっており、3トン、多ければ5トンなどが製造単位となります。少ないところだと1トンでの製造も可能なところはあるようですが仮にメダカ用を製造したとして30,000個売り切るのにどれだけの販売力が必要か、どれだけの売り先が必要かと、大手ならいけるのかもしれませんが私のような弱小では不可能です。売り切る前に期限切れです。だから個人・中小は前述したような原料を混ぜ合わせただけの粉末や出来合いを詰め替えるしかないのです。かといって自作では製造も追いつかないし品質の面でとても出せません。その中で問題を克服し製品化し出来ている事に私は自信をもって当製品をお勧めします。

エビの餌で大事なのは大きく3つと考えます。

①体表・体色の維持
外界より体表を守るのに重要なのがカルシウム・マグネシウムに代表されるミネラル類です。脱皮の際に行われる給水時に水と共に補給します。体色は主にカロテン類が大事ですが大量に与えたところで意味は成しません。色濃さや表現は血であり選別です。

②脱皮不全の回避
脱皮不全を防ぐためには脱皮ホルモンを正常に分泌させ脱皮を促さなければなりません。皆さん勘違いされているようですがカルシウムだけで脱皮不全は防げません。総括して大事ではありますがカルシウムそのものが脱皮させているわけではありません。又、水中のカルシウム量が多すぎても弊害を起こします。これは極端に多すぎる場合の話ですが多すぎても少なすぎても宜しくないという事が言えます。
よく見受ける「カルシウム強化で脱皮不全を防ぐ」という謳い文句がありますが正しい説明文とは言えません。脱皮は本来成長と共にあるもので脱皮の準備が整っていないのにも関わらず脱皮をしてしまう神経系の伝達がうまく機能していない、新しい内クチクラがうまく形成されない、浸透圧の調整不全等が原因である事が多いと言われています。これらは総括して重要な栄養素がとれているかが重要であり、カルシウムだけ不足しているという事は非常に少ない現象です。言い換えれば単にカルシウムの知識しかない説明文であると言えます。Mgも同じく大事なのですが。

③抱卵や成長に大事なリン脂質
当たり前のことですが大人に成長させる為に大事であり、メスにとって抱卵に欠かせない栄養です。水が汚れるなど訳の分からない話をする方がいますが大事な物は摂らせるべきであり、大魚の水産飼料は魚粉が60%以上と多く配合されており、含まれるリンが時折問題視されます。しかし、我々観賞エビの飼料に含むリンはごくわずかであり水質に与える影響など考える必要すらありません。エビに大事なのは脂質です。その他、腸内環境を整え生存率向上を目的とした甲殻類専用の免疫賦活剤を「上日の丸弁当」には配合しています。

我々が飼うエビ・水棲生物は食べる物を選ぶことができません。飼い主が与えた物、飼い主が整えた環境下にある何かしらを食べるしかありません。また、彼らは頭が良いわけではなく好きな物を食べ繁殖行動をし、欲求のまま生きていくだけです。もちろん食いが良くなければ与えても意味はない、確かにそうかもしれません。それでうまく飼育できてれば問題ないでしょう。しかし、生まれて間もない稚エビ期に起こす脱皮不全はほぼ命取りになります。又、与える物により成長阻害を起こす物も存在し、知らず知らずに与えてしまっている可能性もあります。
エビは魚類と違いエサを食べる給餌時間が非常に長く、最低でも5時間を超えます。その為エビ用の餌は長時間に耐えうる硬さを維持します。私は12時間を目安にしていますがそれ以上でも全く構いません。ただ、あまり早くエサを取り出すのは賢明ではありません。魚と同じような考えを持つ必要はありません。エビ用の餌に含まれる魚粉は十数%、クアトロ2・TYPE-Aに至っては100%植物性です。非常に水を汚しにくい配合となっています。

なかなか抱卵しない、孵化した稚エビが明らかに少ない、脱卵をよく見かける。そのような場面を見かけるならば与える物を見直すことも一考です。死んだ仲間を食べてそれを補っているのであれば、じわじわと数を減らしていく事につながります。
ご自分が使用されているエサにそれら問題が解決できる原料が含まれているかどうかを是非ご確認ください。それらに対応していないようであれば「上日の丸弁当」や「ベビーシュリンプフード」のご使用をお勧めします。大量に与えずとも、週1~2回、今まで使用しているエサの合間に与えるなどプラスアルファ的に使用されても良いかと思います。
同属が重要食料として成り立っている環境にならないよう。それら弊害は飼い主により防ぐことが可能です。

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