原料説明

 皆さまいかがお過ごしでしょう?
 私はというと、とうとう息子が転勤してしまい寂しさを感じています。今までは気軽に会える距離でしたがこれからは年に何回会えるかな~と、ふと考えます。
 シュリンプフードの方はまだ未定なので何とも厳しい状況ではありますが何とかクリアしていきたいですね。夏も終わり秋が始まります。生き物たちによる冬前の活動期!いつも提唱していますが季節を考慮した給餌を是非実行してください。

 さて、先日お話の中でβグルカンについて話が出ました。そこで原料について少々ご説明させていただきます。
 ビール酵母は主にたんぱく質やβグルカンを主成分とした食物繊維で構成され、ビタミンB1、葉酸、鉄、亜鉛、核酸、グルタチオンなどが含まれます。配合において我々は主にβグルカンや嗜好性を考え利用します。ちゃんと含まれます。

 タウリンって大事だよね?
 タウリンはそもそも猫で注目されました。不足すると失明や生殖機能の低下など生存に大きく関わる重要な要素です。海水養殖魚においてタウリンの重要性が分かった経緯として魚粉の需要増が背景にあります。中国の台頭など需要が増え続けるにしたがい資源不足から供給が極端に落ち込んでしまいました。その為、魚粉に変わる原料の代替が研究され、その経過でタウリンの欠乏症による弊害が浮き彫りとなりました。海水魚において不足が生じると緑肝症など肝機能に問題を引き起こしたり、浸透圧、神経伝達調整作用などに影響します。しかし淡水魚においてはメチオニンから代謝される為さほど重要視されていません。ただし、胆のう機能や良い意味での未知なる期待として配合している部分があります。

 プロバイオティクス。海水魚の腸内ではビブリオ属が優先し淡水魚においてはアエロモナス属など通性嫌気性菌が優先しているとされています。淡水魚において魚種によっては我々哺乳類と同じ乳酸菌の存在も認められ、培養困難な菌が数万倍もいるとされています。又、腸内フローラは宿主の成長過程、栄養状態、飼育環境によって差異があり、一定ではない事も分かっています。そのことから観賞魚・エビにおいて飼育者が与える物により全く異なる腸内環境になっていると言えます。見た目には分からずとも体内での環境には差異ができているという事です。
 当シュリンプフードの「上日の丸弁当」にはクルマエビの消化管から分離した乳酸菌から成る死菌資材「パワーラック」(熱殺菌ラクトコッカス・ラクティスD1813株)を配合、他製品とは違う専門資材を配合しています。魚用フードもシュリンプフードもそれら死菌をエサとして本来生物が持つ常在菌を育てる事で自然に健康を促す事を念頭に配合している点が他社とは大きく異なる点です。

 アスタキサンチンは水に一切溶けません。又、油にも少量しか溶けず残りは沈殿しているだけです。ところがバイオ科学㈱の特許技術により油に均一分散が可能となり飼料への配合もされています。エビにおいてはカロテン類を最終的に自らアスタキサンチンまで変換しますので与える必要性は低いでしょう。人においてはビタミンCの5000倍もの抗酸化力が魅力で使用されています。原料としては非常に手間が掛かり含有量も少ない事から高額でありエサへの配合は厳しい状況です。水槽に入れても意味はありません。

 発酵植物性蛋白(トウモロコシ由来)は発酵、蒸留を経て出る副産物です。たんぱく質が非常に多いのが特徴で亜鉛・銅・鉄分などの微量元素が含まれ、更にキサントフィル、カロテン類であるゼアキサンチン・ルテインが豊富に含まれ色揚げに優れた原料と言えます。当製品である魚類用フード、そしてシュリンプフードの上日の丸弁当へ配合しています。

Ebita Breed

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