これからの在り方

 さて、今年の夏でEbita Breedも16周年を迎えます。
 ここまでやってこれた事に自分でも大したもんだといろいろな意味で考えさせられます。
 今年から来年にかけて製品のあり方の見直しを行っていく予定です。一つは製品の統一感、現在は製品名に統一感が無く分かりにくいのが作っている私ですら思います。これは改善していきたいと常々頭にありました。もう一つは流通における次世代のあり方です。インボイス制度をはじめ流れが明らかに変わっているのは確かで、流通・広告・販売もそれぞれがこなすのではなく一極化に向かっていくように見えます。二次・三次卸の流れが消費に結びつかない状態にあり大手ですらメーカー直販という流れになっています。広告会社の利益がgoogle等にとって代わり電脳社会が場の中心になっているのは確かであり、そういった歪はいずれ消化されてしまいます。どうあるべきなのが正解なのか全く想像もつきませんが時代に合わせなければ消えるしかないのでしょう。大手には大手のやり方で、小さい所は小さいなりに誰にもぶつからない場所を見つけ死守しなければなりません。

 さて話題は変わりまして、前回「めだか御膳」のリニューアルについて記事を投稿しました。以前は他社にて製造を行っておりましたがそれら事業からの撤退により供給ができなくなった為に自分で製造する道を進む事となりました。それに伴い、まずはメダカ用フードである「めだか御膳 30g」をリニューアルした次第です。まだ立ち上げ間もない事もあり、これからどんどん良い方向へ改良していく予定です。
 ツイッターでも書きましたが観賞魚飼料において一番の問題は製造量です。一般的な工場であれば本来はトン単位~少なくとも500kgなどでの製造が一般的でこの量を売り切るには錦鯉や金魚以外厳しいところがあります。錦鯉や金魚は魚体も巨大で消費量も多く市場も大きいのでその量でも売先さえあれば問題ありません。しかし、その他一般の観賞魚は魚体も小さく消費量も少ない、更に市場も小さいというコンボです。それ故に出来合いの水産飼料など既製品の詰め替えが常態化しています。それはメダカ用も例外ではなく原料名を違う表示にしたり、表示そのものをしなかったり等々企業努力を行っているようです。そうは言ってもそれ自体違法ではありません。転売も言い換えれば仕入とも言えるのが現況です。
 それを踏まえ、当製品は私自身が製造機器を使用し製造を行っている本物の観賞魚用フードです。これが最大の強みであります。大量生産は残念ながらできません。それが欠点であり利点でもあります。少量生産である為に一度に必要な資金が少なく済みます。
 例を挙げてみましょう。1キロ4~5千円するクロレラを3%配合する場合、単純に1トン製造で135,000円掛かります。2%に減らしても約10万円です。逆に言えば単純に配合しなければ10万も安く済みます。原料コストはこの積み重ねでいくらでも原価が跳ね上がるのが容易に予想がつくかと思われます。初期投資を抑える事でエサをより贅沢な物へする事が容易にできるのが少量生産のメリットと言えます。逆に原料の少量仕入れに伴う単価の上昇になり、大量生産に比べ割高であることは否めません。しかし趣味であるからこそ拘り、贅沢に、色よく繁殖を目指す事はごく当たり前な流れです。

 少しずつではありますが製品を整え、今後どう変えていくべきなのか場を見据えながら判断していければと考えています。昭和の人間がいつまでも昭和方式ではいられません。

Ebita Breed

ebitabreed.com

小さなアクアメーカーEbita Breed