エビのカルシウム必要量

エビ水槽へのミネラル投入において、かつて確かなカルシム量を調べようとしたことがありました。が、そもそも中性域でカルシウムが溶ける上限は決まっており、全く溶けないわけではありませんが酸性に傾くと溶ける量は若干増えます。
カルシウムは何かしらくっついて存在しており、乳酸や炭酸などなじみがあります。水に溶けるとそれらとは離れ、カルシウムイオンとして存在します。
調べるにしてもすでに存在する量は水温やpHで決まってきます。そもそも調べるに値すほどの数値ではありません。

海水生物は塩類が豊富で常に取り入れ排出しますが淡水生物の多くは逆に水の侵入から身を守る為、常に浸透圧を調整しており水を飲むことはほぼありません。入荷した生体をトリートメントで塩浴するのは浸透圧を和らげ体力を温存するために入れる意味合いがあります。もちろん塩類の補給もあります。

海産エビは脱皮の際海水から豊富なミネラルを補給する事で知られます。淡水では存在するミネラルは微量でありその意味合いは薄れ、殻を脱ぐために水を補給すること自体に意味があります。
十数年前になりますがエビ水槽に炭酸カルシウムを少しずつ投入してどういう変化をしていくかの様子を観察した事があります。どんどん入れていくとアルカリ度が増し時間の経過とともにエビは死にます。その経過で殻が剥げるような症状が見られました。極端ではありますが多すぎるカルシウムはエビにとって良くないと分かります。当たり前か(笑

さて、ミネラル分の水槽への投入。入れすぎていませんか?
水替えしてから入れていますか?
使用されている水は水道水ですか?浄水器の水ですか?
それにより入れる量というのは変わってくるかと思います。
多すぎる添加で長期に及ぶ弊害がどの程度なのか調べたわけではないので正直分かりません。
しかし、日常的に足していく事が良い事だとは思えません。
そもそも、本当に重要ですか?
エビにとって大事なのは炭酸カルシウムであり、主に食べる事で蓄積していきます。
脱皮不全があればまず語られているのが何故かミネラルを水槽内へ入れているかどうかの確認が見られます。脱皮のメカニズムを本当に知っていれば他に言えるもっと大事なことがあるのではないでしょうか?他の事は否定するのに何故都合よくそこだけ海産エビのような扱いになるのか?売る為の都合としか思えないものを感じてしまいます。
何度も書いてきましたが、悪い環境をプラマイ0に持っていく商品なら分かります。しかし、それ以上のプラス環境を生むような商品はこの世に存在しません。使用した、対応したことによるプラシーボでしかなく、入れすぎによるリスクを考えもしません。
出回ってしまった情報は不正解であっても大多数に正解の旗が上がってしまいます。そういった情報で飼育を行い、何かしら問題が起きた時に違う見方をしてみるのも宜しいのではないでしょうか。

Ebita Breed

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